ISO取得企業の有用性ある情報開示は可能か?カテゴリー分岐テスト(コラム)

公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)の理事長である飯塚氏は、「アイソス 2023 3月号」の雑誌で、こんなことを述べています。

マネジメントシステム認証制度の主目的は「組織の能力証明」にある、ということを述べています。

この目的が、現状、全ての認証組織に満たされているかどうかはあやしいという気もしますが、目的が「組織の能力証明」ということならば、この制度の顧客は、認証組織の顧客や社会も対象となるということです。

では、認証組織の顧客や社会が求めていることは、何でしょうか。

それは、認証による評価や判定能力が適切で、信頼できることです。

このことは、非常に大事なところだと思いますが、今まで、あまり真剣に議論されていなかったように思います。

現状の仕組みとして、認証による評価や判定能力が適切かどうかは、認証機関の内部での判定委員会や
認定機関がチェックするようになっていますが、何を持って適切かどうかは、一般には公表されません。

あるべき姿としては、能力証明の根拠等の情報開示(公開)を行うとよいと思いますが、現状では、組織名、登録日、登録範囲等の形式上の情報しか公開されません。

最近では、上場企業など有価証券報告書を発行する企業(約4,000社)は、人的資本情報の開示が義務づけられましたが、情報開示は、今のトレンドです。

ISO取得(マネジメントシステム認証取得)企業においても、なんらかの有用性のある情報開示を義務付けてもよいと思います。